お客様の売上に貢献する
安心して暮らせる世界の実現
私ども株式会社元木商店は、落雁などの干菓子の型を彫る事業から始まりました。
卸問屋になったきっかけは、木型職人だった元木善雄が、出来上がった木型を届けるときに地方の職人さんたちから頼まれ青森市から商品を買って持っていったのが始まりです。
元木善雄は頼まれると断らない性格だったので、どんどん頼まれるようになり、東京まで仕入れに行くようになりました。当時は青森から東京に行くのは現在の外国にいくようなものだったでしょう。
生前中に本人から聞いたことで覚えているのは「鈍行列車で腹巻きに札束を入れて仕入れに行ってた。いつ盗まれるか?と気が気でなかった。たまに盗まれたりカツアゲされたり大変な時代だった」という話です。仕入れ一つが命がけだったんですね。
今は電話やFAX、メールで注文して送られてくる大変便利な世の中になりました。それも当時、弊社の元木善雄のような先輩たちが頑張ってくれたおかげだということを忘れないでいたいと思います。
そうこうしているうちに現在は閉店してしまいましたが創業昭和6年の新町夜店通りにあった「栄作堂本店」の店主様が最新の使いたいマーガリンがあって、その会社(月島食品工業㈱)に問い合わせたところ、どこかでまとまって取り扱って欲しいと言われたそうです。それでは元木さんが真面目で信用できると紹介していただいたのがきっかけで弊社で月島食品工業㈱様の油脂関係を扱うようになりました。
そのマーガリンが㈱工藤パン様にも使われるようになりお客様の商売が大きくなるにつれて、弊社の商売も拡大していきました。そして現在のパン屋さんとケーキ屋さん専門の卸問屋になりました。
こう弊社の歴史を振り返ってみると半世紀以上も職人さんたちを応援し応援され続けてきた会社と言ってもいいと思います。それはきっと弊社もまた同じ職人から始まった会社だからではないかと感じています。
このメッセージを書いている2020年8月現在、いまだコロナウイルス感染症の渦の中に我々はいます。弊社の関係する食品業界は未来も見えず不安だらけの状態です。
急速なスピードで時代が変化していましたが、このコロナ堝で一段と加速したと肌で感じています。弊社の歴史が変化の歴史であるように、ここでまた、もう一歩先の未来へ変化していく必要性を強く感じています。
ただ私どもが職人を応援する企業であることに変わることはありません。より応援の方法を進化させ、時代に合わせた応援方法を提案できる企業であろうと考えています。
会社経営というのは不安だらけなものです。特に売上が足りないとなると、好きな事業を続けていくことも出来ません。不安で夜も眠れなくなることもあるでしょう。
弊社では開業当初から「お客様を儲けさせる」ことをモットーとしてきました。きっと今の時代には合わない考え方かもしれません。ですが私ども株式会社元木商店は先代、先々代から続く「お客様が金銭的な不安から離れ、より望んでいる世界観を表現できるように、お客様を儲けさせたい」という思いを引き継ぎ、挑戦していきたいと考えています。
青森県の人口はこれから2020年を基準にして考えても5年で7%、10年で14%以上減っていきます。
もはや今までのような応援方法だけではお客様の売上アップの応援にならないのではと考えます。だからこそ、これからは地元貢献にも力を入れ、地元自体が盛り上がり、地元に住みたい!遊びに行きたい!という方々が増えるような活動・応援もしていきます。
これからもお客様の売上のために、、、
代表取締役社長
元木桂吾
弊社設立の木型職人元木善雄が彫った仏像
弊社最後の木型職人・須藤さんが取材された当時の新聞(東奥日報)